2014年5月1日木曜日

2014' GWブラックホール探訪 - ここはいつも宝の山



早いものでついこの間、新春ブラックホールが開催されたかと思いきやまたGWブラックホールの季節がやってきました。
しかしこの日を指折り待っているガン&ミリタリーファン(特に心待ちにしているのは軍装マニアの方々かな?)にとっては長いインターバルだったのかもしれませんね。
ということで4/26、4/27の両日開催された2014'GWブラックホールの初日に私も家内と共に出撃しました。
場所は勿論ガン&ミリタリーイベントの聖地、都立産業貿易センター浜松町館です。


今回のブラックホールでの目玉イベントは何と言っても発火式モデルガンの試射ができるシューティングレンジが登場したことでしょう。
モデルガンの世界では超有名なタニオ・コバ&CAWによるこのイベントは普段モデルガンに触れたことがない人、「エアガンは撃っているけどモデルガンは・・・」などという方々には絶好のイベントだと思います。


私に年齢が近い方々はエアガンよりも発火式モデルガン、いわゆるガス圧等でBB弾を発射するモデルではなく、弾は出ない代わりに薬莢に詰めた火薬が炸裂することで実銃のようなブローバックとそれに伴うエジェクション(排莢)を楽しむこちらのモデルに馴染みがあることと思いますが、ガスガンが主流になってからトイガンを始めた若い世代の方々にとってはこの射撃は新たな感動だあったのではないでしょうか。また、ガスガン等と違い年齢制限がないため老若男女、誰でも楽しめるのも魅力のひとつです。


学生時代の友人はアパートの敷地内でトミーガンをパンパン撃ってました。昔は撃つ場所を大して考えなくてもそれでO.Kでしたが今の時代はちょっと。
そのような事情を考えても今回のように気がねなく撃てるのはグッドイベントだったと思います。


弾は出ずとも、火薬の臭い、硝煙、音、排莢され宙に舞う薬莢、全てにおいてテンションが上がります。私は何と言っても実銃と同様に「撃発」により発射サイクルがつかさどられるところに最大の魅力を感じます。


テーブルの上には我家では家宝扱いのロングマガジン付きMGC MAC-11の姿も見えます。
その発射サイクルは強烈の一言で今でも人気の衰えない一品です。



使用済みカートリッジの洗浄に裏方さんは大忙しです。
確かにカートリッジの材質、構造の進化でメンテナンスは簡単にはなってきたようですが、このひと手間だけは昔も今も変わりません。実銃でも基本的に同様な作業は付きまといますからね。
これも楽しみと前向きに考えましょう。
なおこのイベントはタニコバさん、CAWさんが一時間おきのタイムテーブルで開催されていました。

先程も紹介したMGC イングラム MAC-11。会場内をよく見て周ると時々見かけます。


新旧各製品を幅広く取り扱われている「むげん」さん。左隅には私が現在もバイブルとしている「GUN用語辞典」の姿も。そして正面にはまばゆい光を発している「PIETRO BERETTA」のロゴも見えます。

この中にもありました。MAC-11。


元箱付き、フルセットモデルです。ロゴマークがMGCロゴからイングラムのヘビロゴに変わったり、廉価版が発売されたり、ヘビーウェイトモデルが登場したり、また最近では複数のメーカーからガスブローバックの新製品が発売されたりと今でも人気の絶えないSMG(サブマシンガン)です。

そして最近ワンテンポ遅れて自分の中にブームが訪れているのが自動拳銃の元祖「ボーチャード」


ボーチャードといえば「CAW」さんですね。今回も銃本体から各種アクセサリーとバラエティーに富んだ展開です。いつも人だかりでこのような写真を撮るのにはなかなか苦労します。
左隅にひっそりと置かれているボーチャードを発見。


持たせて頂き撮ったのがこの写真なのですが、ちょうど後に本郷氏が立っていたのでぼんやりとぼかしたバックで銃のアップを撮ろうと思っていた矢先、きびすを返すかのごとくこのポーズです。
銃より存在感があるところが問題です。
ところでこのボーチャード、改めてしげしげと見てみると、もう一息重量があれば正に本物に迫る質感です。(こんなことを書くと「本物見たことないくせにー。」と本郷氏に言われそうです。)

本郷氏でもう一つ思い出したのが「高木式ブラスターピストル」。


ブラスターピストルの第一人者、高木氏のあくなき探究心とこだわりを持って完成したこの銃。製作は本郷氏率いる「MULE」
この銃で一際目を引くLEDの輝き。このLEDが曲者で今は製造されていない「スタンレー製」。自動車のヘッドライトや信号機などでお馴染みのあのスタンレー製なのです。
独特の赤みが他社製品では出ないそうで、映画の中で使用されていた銃のLEDも同メーカーのものとのことです。


また最近のLEDは発光した時のみ赤くなり消灯時は白い樹脂のままの物が多いらしくこの辺も製作サイドとしては大変なところだったでしょう。
本郷氏曰く、「手間がかかりすぎてかかりすぎて、二度と作りたくないなー。」との
ボヤキも後日談として聞こえてきました。
ちなみに高木式ブラスターピストルは販売委託業務をCAWさんで行なっています。
しかし購入者サイドからしてみればこれだけの作品が簡単に日本の市場で入手できるのですから嬉しい限りですね。


そして考案者の高木氏はブラスター好きが高じて小冊子を発行しました。
その名も「Blaster読本」


初めてこの銃に興味をもった人もブラスターピストルのことなら何でも分かりやすく解説されています。写真もなかなか素晴らしく、聞くところによると某プロのカメラマンの手によるものとのことです。「01」とあるので今後も「02」「03」と続いていくようで、乞うご期待というところでしょうか。

ブラスターピストルつながりで面白い物をもう一つ。
製品のパッケージに使われている緩衝材を製作している「本藤製作所」謹製ブラスターピストル。


投げ捨て用スポンジ製ブラスターピストル「M式 SPONGE BLASTER」。組み立てキットでの販売です。
M式のMは勿論「本藤」のMですね。
逃げながら投げ捨てて相手を威嚇するのでしょうか、なかなかシュールな奴です。
青い製品は訓練用のブルーガンのようだという話しで盛り上がりましたので、これで私も投げ捨て訓練をしてみようかな・・・。

そして今回もハイクォリティーなジオラマ、フィギュアが展示されていました。
毎回これを見るのが大きな楽しみの一つになっています。



今回のテーマは「1942年6月ロンメル軍団 エル・アラメイン進撃準備完了!!」
人気のアフリカ軍団です。

そして会場内には動く人間ジオラマのような日本人ドイツ兵が闊歩しているのも毎回お馴染みです。


ブースに見入っていると後から何やら鞭のような物でポンポンと。振り返ると黒服の日本人ドイツ兵です。叩かれたのは本物の乗馬用鞭ですが、なかなか立派な物です。


スワロフスキーの鞭です。自分の手作りと言う訳ではなくスワロのラインナップにある物とのことです。
実物は写真よりもっと輝いています。


前回、元帥杖を持って登場して頂いた方です。今回は比較的ベーシック出で立ちです。
ポケットのフラップなどに微妙なアレンジがあるそうです。愛好家にしか分からない世界ですね。

そうして日本人ドイツ兵の見えない力に誘引され気がつくとイベントにおける私達のベースキャンプのような「カンプバタリオン!!」前に。


今回もお客様で賑わいを見せています。


この店舗の楽しいところはレプリカ物に混じって「おお、これは」というような「実物」が点在しているところです。今回も以前「大本営訪問」で紹介した品も出品されていました。

今回も何かキーになる商品はないかなと物色していると家内から「あれは」との声。


小振りな弁当箱のような形状のサーチライト。ドイツ軍物ではないようですが60年代頃の実物とのこと。上についたスイッチを90度ひねると常時点灯、押し下げると押している間だけ点灯しモールス点滅も可。
ライト下のスライドレバーを上下することでライトカバーを任意の位置で止めることができます。写真は三段階に開閉した状態。
またオリジナルの電池は特殊な物(4.5Vの電池)なので単三電池二本に改造してありますので気軽に使えることも付け加えておきます。
そして裏蓋上下に二本のストラップが出ていますが、これはどの様にして使うかというと上着のボタンに引っ掛けて使います。


このような感じになります。ボタンの間隔は規格で決まっているのでこのような取り付けが可能だそうです。
このように使うと今風に言えばサーチライトというよりはタクティカルライトでしょうか。
そしてもう一つの使い方がこちらです。


肩章のボタンに取り付けることも可能です。こちらの方がより一層タクティカルなイメージですね。
こういう物を見ていると「物」というのは段階を経て発達してきているのだなとつくづく感じます。
このライトは入手してきましたので後日内部の様子などもブログで紹介してゆこうと思います。


チャーミングな女性がいるブースもあります。
特殊部隊用の様々なギアをWebで販売している「FUNTAKTIKS」さん。
こんな素敵女性がいることはこのようなイベントに来ないと分からないことですね。

特殊部隊の装備満載でポーズをとってくれたその胸元を撮影させて頂いたのがこちら。


私ごときが「胸元も一枚いいですか」というといやらしさ全開になってしまうものですが、このカットからはいやらしさの「いの字」も漂ってきません。
「こんなにいろいろな物をつけているんですね。重くないですか」とは家内の弁。ごく普通の女性らしい率直な感想でした。
話し中に男性スタッフの方が戻ってこられたので一緒に入って頂きました。確か元NAVY SEALSの様な事を。(間違えならすみません)


スタッフの方々の出で立ちはそれは普段着の方から上のお二人のようにビシッとショップのイメージに合わせておられる方など様々ですが、それは来場者とて同じことです。

会場内にあるコスプレ写真館には何人ものその筋の愛好家が撮影の順番待ちをしています。
そんな中に見覚えのある顔というか装束の方を発見しました。


新春ブラックホールでご一緒した島田氏です。写真館のスタッフからも「この人は正に軍人だ」と賞賛されていました。「それはそうですよね。だって・・・」


ショップの撮影見本にもなっていました。やはり島田氏、目つきが他の方々と圧倒的に違います。
目つきが軍人そのものの目なのです。

新春ブラックホール以来の再会を喜びつつ、本日の軍装を撮影させて頂きました。
島田氏の今回のモチーフとなった偉大な日本兵はずばりこの方です。


島田氏から後日頂いた資料より転記させて頂くと

今回の軍装のイメージは「義烈空挺隊隊長・奥山道郎(おくやま みちお)大尉」です。
沖縄戦にて米軍の飛行場(現在の嘉手納基地)に強行着陸し、これを破壊する使命を帯びた義烈空挺隊を率いた隊長です。



本来ならば軍衣は日本軍には珍しく墨を使用した迷彩が施されているのですが、あくまでもイメージなので、今回は普通の防暑衣を着用しています。
鉄帽も一般的な九〇鉄帽ではなく専用の降下鉄帽で弾帯もホルスターも帆布製の物を装備しております。

以上

なおこれは当日聞いたことなのですが上の写真で着ている薄地の半袖のコートのようなものは、降下時に落下傘(パラシュートよりこちらのほうがイメージにピッタリでしょう)が装備に引っかからないようにするための上着で、地上に降下後は落下傘と共に破棄してしまうそうです。


胸にさげている時計は一〇〇式飛行時計。精工舎(現・セイコー)製で、本来は戦闘機の計器盤に取り付けられている物です。当時の技術では耐震性に難があったため少しでも衝撃を緩和しようと首から下げていたととのことで、当時の写真にもある装着法だそうです。

話しも一段落したところにもう一人日本兵の軍装の方がやってきました。
フィギュアを出展されている方で「guriさん」。


日本兵二人の図。この方からも自身が日本軍の軍装に至るまでの興味深いお話を聞かせて頂きました。

そしてその作品はこちらです。


左側のイタリア軍山岳兵がお気に入りだそうです。装着しているパーツ類も廃番になっていて製作にも苦労されているようです。

そんなお気に入りの作品と並んでもう一度


当ショーに伺う回数を重ねるごとに来場者の方々、ブースの方々とお話する時間も延びて今回も既に午後4時を回ってしましました。
最後にもう一回りと会場内を歩いてゆくと他のブースとは一味雰囲気の違うブースを発見。


ウェスタン調の洒落たクロスの上に置かれた細かい細工が目を引くバングルなどのアクセサリー。
個人出展の「G 小林」さんのブース。
これらの作品は製作者の止む無き事情で現在は製作されておらず、本当の意味での「一品物」となっているようです。


主宰者はこのお二人。不思議なものでこのような商品を扱っているブースの方はずばりその顔、その雰囲気になっているのです。極端に言うとお二人自身がそのまま商品のように見えてしまいます。
ちなみにこの中で最も高価なのが中央に写っているキッズ用のカウボーイブーツだそうです。

このように小さいブースながら味わいのある商品を紹介している方々がいらっしゃるブースを一つ一つじっくり見るのもブラックホールの楽しみ方の一つではないでしょうか。


出入口付近のこじんまりとしたブースにもキラッと目を引く物が潜んでいたりします。
実は私、ここで買物をしてしまいました。

いつ来ても、何度来てもガン&ミリタリーイベントは新しい、楽しい発見に溢れています。
もう真夏のブラックホールが背後に迫ってきてますよ。

最後にいつも撮影やお話に付き合ってくださる来場者の皆様、出展者様、関係者様ありがとうございました。また夏にお会いできたら嬉しいです。


0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントありがとうございます