2013年11月26日火曜日

D/Aコンバーター Soul Note sd1.0




Soul Note sd1.0 この10万円そこそこのUSB入力も付いていないD/Aコンバーターが我家のオーディオシステムの核をなしている。

以前のブログで書いた通り我家のオーディオは大規模な断舎利を実行した。特に音源周辺でそれが実行できたのもPCオーディオの音が自分が満足できるレベルになったからで、その音の中核をなしているのがこのD/Aコンバーターなのである。

最近のハイエンドD/Aコンバーターは、ほぼ全ての機種にUSB入力等のPCからのデータを入力できる端子を装備している。そしてこれらの機器はハイレゾ音源の音質を意識してか非常に精緻で美音の物が多い。
私としてはそこが今ひとつ不満な点で、以前よりは「ガツンとした音」一辺倒ではなくなったが、やはり太めの輪郭の骨太な音は欲しい。

そんな欲求を満たしてくれるのがSoul Note sd1.0で、ハイレゾ音源が騒がれる以前の製品のため美音を前面にだした音造りではなく社名どおりの「魂に響く」しっかりとした音が魅力だ。
デザインは賛否両論のようだが私は最近の「表示たっぷり」の機器よりは好きである。
もともとD/Aコンバーターなどは粛々とD/A変換してくれればそれでよく、大仰なデザインなどは不必要と思っている。

粛々と「変換」といえばD/Dコンバーターもその最たる機器である。


sd1.0にまさに粛々と変換したデジタルデータを転送し続けるweiss INT202。
FirewireからのPCデータを同軸のSPDIFに変換するのみの仕事をするまさに「粛々」という言葉がピッタリの機器である。
しかし不思議なことにこの機器の選択一つでガラガラと音が変わる。デジタルからデジタルにコンバートしているだけなのに不思議で、「魔法の小箱」といわざるを得ない。
このD/Dコンバーターの有機的な音の芯を感じる音質がSoul Note sd1.0の音質に実によくマッチしていてジャズからクラシックまでが非常に心地良く鳴るのである。

余談になるがWeissのD/AコンバーターDAC202もこのような芯のある音がするかと思いきややはりご他聞にもれず「美音」であった。しかし音の透明度という点では素晴らしいものがある。

オーディオは趣味の世界なのでアナログやCD等のパッケージメディアの再生にこだわるのも良いことだとは思う。しかしそれに執着するばかりに新しい良いものを見失い、また拒絶するのももったいない話である。
勇気をもってPCに少し手を出すだけでこんなにも豊かな音の世界があるのだから。
私にこの世界を教示してくれたシステムエンジニアのS氏には今も感謝している。


2013年11月18日月曜日

TBM-56 MARI NAKAMOTO Ⅲを飾る



先日、スリーブラインドマイス(以下TBM)の諸作品が「TBM復刻シリーズ」として発売された。
今回はBlu-Spec CDでの再発ということで音質的も更に向上したということである。また今や復刻物では当たり前になったオリジナルLPジャケットを忠実に再現したという紙ジャケット仕様であるのは言うまでもない。

本来LPサイズのジャケットをデザインをそのままに縮小した紙ジャケCDは棚に入れると背のタイトルも読み辛いし実用性においては良いことはない。
しかしオブジェとして全体的に眺めた時はLPサイズにはない別の趣があることも確かで、それは切手的な凝縮された美しさとでも言うニュアンスである。

私的にはTBMのジャケット写真は非常に当たりはずれが多い印象で、ブルーノートの諸作のようにほぼ全てが格好良いという訳には行かず、素敵なものから「何でこの写真」のようなものまで様々である。
そんな中、「MARI NAKAMOTO Ⅲ」のジャケットは出色である。
青ベタの写真はブルーノート的ではあるが、写っているのがノッペリ顔(マリさん、すみません)の日本人ということもあってか、ビレッジバンガードやバードランドといったライブハウスではなく横浜・エアジンといった雰囲気のちょっと湿気た何とも言えない「JAZZ」の香りが漂う写真となっている。


ちなみに裏は金ベタで右の横顔です。こちらも素敵。

こんな素敵なジャケットはいつも眺めていたいと、壁に飾ることにしました。


黒縁のシンプルな正方形の額に入れ飾ったのがこれです。
LPジャケットでは寸法的に取るのが難しい周りの白い余白がシンプルだけれども主張力のあるデザインのジャケットをより一層引き立たせ、飾った瞬間に部屋全体に「JAZZ」な雰囲気が立ち込めます。

夜の長いこの季節。これを眺めながらゆっくりとジャズが楽しめそうです。。

2013年11月11日月曜日

特集 渡辺貞夫 - ジャズ批評11月号



ピュアブックの性質上どうしてもガン&ミリタリー関係のブログが多くなってしまうのは仕方がないところではありますが、ブログのタイトルは「趣味は日々の彩り」ということで久しぶりに私の好きなジャズの内容で書いてみたいと思います。

最近はほぼ全ての物(嗜好品からオーディオ機器まで)をネットで購入するのですが、先の休日にふと本屋に行きたい気分になり近くの店に出かけた。

何かに導かれるように音楽関係の雑誌のコーナーへ向かう。
最近購読をご無沙汰していた「ジャズ批評」が目に飛び込んでくる。表紙の写真は渡辺貞夫のアップ。そして特集は「渡辺貞夫物語」である。
一瞬「え、亡くなったの」の思いが脳裏をかすめる。
いそいで本を手に取りイントロの部分を読んでただの「特集」ということが分かり一安心。
今は「大好き」というほどのミュージシャンではなくなったが、やはり「亡くなった」ということを知らなかったというのでは一ジャズファンとして申し訳がなさ過ぎるのでホッとした。

渡辺貞夫の大ヒット作「カリフォルニア・シャワー」が発売されたのが1978年頃。このとき私はオーディオを趣味にし始めてから数年が経っており、音楽の嗜好もジャズ~クロスオーバーサウンド(今で言うフュージョン、もっと今風に言えばスムースジャズ)に変わってきており、そこにドンピシャ「カリフォルニア・シャワー」次作の「モーニング・アイランド」がきたわけである。
新作が発表されるとそのタイトルを看板にした全国ツアーが行なわれ、神奈川県民ホールに勿論見に行った覚えがある。
そしてこれをきっかけに各アルバムを遡って聴くようになり、私のジャズライフがスタートした。
もっとも一番最初に買ったジャズアルバムはレッド・ガーランドの「ザ・クォータ」であるが。

遡って聴き始めて気に入ったのが「SWISS AIR」


1975年、モントルー・ジャズ・フェスティバルのライブ録音盤。
全曲、アフリカをモチーフにした渡辺貞夫のオリジナル曲。「カリフォルニア・シャワー」のような穏やかな「ナベサダ」ではなく日本のジャズを牽引し続けてきた「渡辺貞夫」の演奏が聴ける。
ジャケット表に写っているトレードマークともいえる「ナベサダスマイル」とは別物の内容である。


ジャケット裏に写っている演奏中の写真をればその雰囲気が少しは分かると思う。
しかし下半分に描かれたモントルーのイメージイラストは「フラワー・ピープル」を感じさせるいかにも70年代の雰囲気プンプンである。

渡辺貞夫物語の最後を飾るのが「渡辺貞夫フォトギャラリー」である。新宿「DIG」「DUG」の中平穂積氏も写真を提供されている。
特にトップの写真の眼は凄い。太田俊氏の『渡辺貞夫さんの眼と「マイ・ディア・ライフ」』の記事の中に「その眼に・・・」の記述があるが、確かにこの眼光は結構効いたであろう。
今の若いジャズメンには絶対にない凄い「眼力(めじから)」で、この写真一枚を見れば、日本のジャズの全てがこの人にあるというのも納得せざるを得ない。

久しぶりに行った本屋でいい特集本に出会えました。