2013年9月21日土曜日

秋の夜に 今宵はこの一枚



“JOHN COLTRANE AND JOHNNY HARTMAN”
この季節の夜にまさにピッタリの一枚。
コルトレーンの抑揚を押さえた夜の闇に染み入るようなトーンのテナーサックスに名手ハートマンの一言一言語りかけるように歌い、絡むボーカルが甘く切ない。

ジャズの更なる高みを目指し続けたインパルス時代のコルトレーンの作品群の中でふと生まれた珠玉のボーカルアルバム。歌物のバックにまわった時のコルトレーンの素晴らしさもたっぷり味わえる。

曲目は
TYEY SAY IT'S WONDERFUL

DEDICATED TO YOU

MY ONE AND ONLY LOVE

LUSH LIFE

YOU ARE TOO BEAUTIFUL

AUTUMN SERENADE

スタンダードの名曲でハートマンの歌声が存分に堪能できる1963年吹込みの作品。
私はなんと言ってもA面ラストを飾る“MY ONE AND ONLY LOVE”が好き。
長めのコルトレーンのイントロからスタートしそれに寄り添うかのようにハートマンのボーカルが始まる辺りはまさに鳥肌が立つ瞬間である。



パーソネルは
JOHN COLTRANE : Sax

McCOY TYNER : p

JIMMY GARRISON : b

ELVIN JONES : ds

JOHNNY HARTMAN : vo

インパルス時代は後期になればなるほど一般的には聴きにくいジャズに変化してしまったコルトレーンの作品群の中でジャズというジャンルの音楽全般を見渡してもその甘さ,優しさにおいて一級の本アルバムが誕生したのはまさに奇跡的である。

コルトレーンの命日7月も遠い日となり猛暑だった夏と秋の季節が入れ替わるこの時期、オーディオ好きな方はできるだけ良質な機器で、そうでない方も部屋を静かにしてゆったりとこの音楽に心を浸してもらいたい。きっとその瞬間から片時も手放せない愛聴盤になること間違いなしですから。






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