2013年2月22日金曜日

KSCにKRISS VECTORとSTI TACTICALを訪ねて



先日、KRISS VECTORとSTI TACTICAL5.0を発売したばかりのKSCを山梨県甲斐市に家内と共に訪ねた。笑顔で出迎えてくださったのはトップの写真でSTI TACTICAL5.0を手にポーズを決めてくれている寺田社長。そしてもう一つ我々を迎えてくれたのが円形の吹き抜けのホールの壁面にこれでもかと言うほどのモデルガン群である。これは寺田社長のコレクションということで約1,000挺ほどあるという。これを見るだけでも訪れる価値は十分にあると思われるが、別棟ではなく社屋の入り口のホールなので残念ながら一般公開はしていないそうである。近所に住むどれくらいの人達がここにこんなに「スゴイ物」があることを知っているのであろうか。
マニアなら毎日でも眺めに来たくなるような空間である。






そしていよいよ社長室でKRISSとSTIとの対面である。伺った当日はあいにくの氷雨でその姿を見ることはできなかったが大きな窓の正面に富士山が見える絶好のロケーションの部屋である。
まず最初に見せて頂いたのがGun Magazine 3月号の中でも特集されているKRISS VECTOR。
写真で見るより更に厳つい感じで従来のSMGとは明らかに趣きが違う正に「ここからSMGの新世代が始まる」という言葉がぴったりの風貌である。


KRISS社いわく「120年以上に及ぶ銃器の作動方式の歴史的で重要な大躍進」と言っているその動きが実際にどのようなものなのかを空撃ちではあるが試させて頂いた。
手から伝わるその衝撃は「これがフルオートSMGのリコイルなの」という感じで、よく映画で見られたSMGの2挺撃ちもこれなら可能なのではと思わせる。これならばフルオートでもかなり高精度な射撃が可能であろう。従来の激しいリコイルに慣れてしまった人には物足りなさすら感じさせるそれほどのレベルなのである。だが実際にこの銃を使わなければいけない環境下の人達にとっては反動などないにこしたことはない訳で、やはり偉大な進歩に間違いない。
しかしこの一種マジカルな動作原理を開発し実銃を作りあげたKRISSもすごいが、それをマガジンのガス圧を動力源にして作動するガスガンで再現してしまったKSCの技術力にも驚く。いくら心臓部が高性能な「SYSTEM 7」といえどもである。
そしてまたこのモデルはディティールが素晴らしい。KRISS社とライセンス契約を結び図面等の提供を受け、前身は今はなきMGCの開発業務に携わりまた、もっと以前は機械加工を専門にしていた実力がこの加工精度を実現していると思われる。


次に見せて頂いたのがこれも私が大好きなSTI TACTICAL 5.0である。
シャープさが際立つそのフォルムはいかにも「プロフェッショナル」な香りがぷんぷんで、全米トップのコンバット・インストラクターに愛用者が多いというのもうなずける。
そして今回KSCによってモデル化された製品も素晴らしいクオリティーだ。ガスが充填されていなかったため作動させてみることはできなかったが、手から伝わってくる持った時の感触が何ともいえずリアルで、実銃は手にしたことはないがこの感覚は大きくは外れてはいないことは直感的に分かる。事実、グリップ部分はSTIから実物が供給されているとのこと。
私を含む「物好き」は「実物、本物」という言葉にめっぽう弱い。そんな観点からも欲求を満たしてくれる逸品だと思う。
そんな観点で各部を見てゆくといろいろな発見がある。スライドに刻まれた手の切れそうにエッジが立ったセレーションはCNCによる削り出し。やはり金型ではこのエッジは出せないと話されていた。こういう部分一つがダルな仕上げになると不思議と全体の締りがなくなってしまうのが怖いところである。機械加工に精通したKSCの面目躍如というところか。




また、各部の刻印も位置も含めて実物に忠実に再現されていてる。私が言うのもおこがましいが実物より格好良く見える刻印の位置など存在しないことをよく知っているからこその仕事である。
従来ガスガンは弾が撃てるということに重きが置かれ、そのディティールはモデルガンに及ばない部分があった。しかし今回のモデルを見ていると鑑賞にも十分に堪えられる作りこみがなされていることに驚く。
我々一般の勤め人は年がら年中シューティングができるわけではない。恐らく触ったり、眺めている時間のほうが圧倒的に長いはずである。だからこそ所有するガスガンといえども「所有する喜び」「眺めて満足できる仕上がり」が感じられ「愛でられる」対象でなければならないと私は思っている。

今回のこの二つの製品にはそれが色濃く感じられる。恐らく寺田社長も私と近い考えで製品を作られているのではないか。その製品に対する思いと、高い技術力こそがKSCのパワーの源であると私は確信している。

寺田社長には貴重な時間を割いていただきありがとうございました。



2013年2月13日水曜日

MSR XGKⅡの燃焼




今日は久しぶりにXGKⅡに火を入れることにした。燃料はホワイトガソリンを使用したが年がら年中登山に行く方、長期の遠征やツーリングに行く方でなければ割高ではあるが(自動車用無鉛ガソリンのほぼ10倍)不純物も少なく燃焼も安定していてメンテナンスも楽なこの燃料が一番良いと思う。

燃焼に入る前に手許のXGKⅡについて少々書きたいことがある。
付属の注意書き(ATTENTION)によるとこの機種は間違いなくXGKⅡとして商品化されている。XGK当時の特徴であった自動着火用のスパーカーやプレヒートコイルも搭載されていない。
しかし、XGKⅡではブラックになったボディがXGKのゴールドボディのままだし、五徳もクロスタイプではなくワイヤーを曲げただけの、これもXGK当時のものだ。
何と言ってもマニュアル自体がロゴも含めてXGKそのもので、新旧混載のモデルである
私はXGKからXGKⅡに移行する過渡期の製品ではないかと察している。80~90年代初頭の海外製品(特にアメリカ製)は多少のデザイン違いなど基本性能に問題がない部分には何のためらいもなく旧パーツを使用している例は多々ある。
このモデルも恐らくXGKのパーツの余剰品で組まれ、製品化された物であろう。今では日本向け輸出品は国産品かと見まごう程パッケージも含め「ラフ、アバウト」な部分が少なくなった。それはある意味海外製品の趣が希薄になったことにも通ずるが。
特に日本法人化されたメーカーは製品ラインナップや製品の安定性も含めもはや「国産品」と言っても過言ではないと思う。
昔、横須賀で家内とふらっと立ち寄ったアウトドア店で入手した一品である。




さていよいよ「燃焼」である。フューエルボトルは11oz/325mlを使用した。燃料は前記通りホワイトガソリンで10回程度ポンピングしストーブに装着する。
コントロールバルブをゆっくり開き、バーナーカップの底とその下にあるプレヒートパッド少し湿る程度に燃料を出してバルブを一旦閉める。
そしてトーチーなどを使い着火。ストーブ全体が「火だるま」の様相を呈しながら余熱が行なわれる。炎の勢いが治まりフューエルチューブ内の残燃料がシューシューと音を立てながらジェットから出始め、それに着火したら序々にバルブを開き本燃焼に移行する。
正常に燃焼を始めたらフューエルボトル周りからの燃料漏れがないことを確認し、後は轟音と共にフルパワー燃焼あるのみである。
メーカーの説明では着火後しばらくしたら3~5回程度追加ポンピングするようにとあるが、MSRに関しては極寒の地での使用でない限りその必要はないと感じる。
フューエルチューブ、フューエルボトルがほど良く温まり始めると炎は更に安定し、きれいな青火で燃焼を続ける。
程なく、バーナーカップ、フレームスプレッダー(炎拡散板)が赤熱し、その青い炎と轟音と相まってまるで戦闘機の「アフターバーナー」を連想させる私が最も好きな光景が展開され始める。
お湯が沸くまでじっと見ていたいそんな気持ちにさせる光景である。
そしてお湯がゴトゴトと沸騰し消火の時を迎える。1リットルの水を沸騰させるのにかかった時間はおよそ6、7分か。見ていて飽きないので長く感じることはない。もっと時間がかかっても良いくらいだ。極地で命にかかわる場面ではそんなことは言っていられないであろうが「このストーブが趣味」の私にとっては「短時間」などどうでも良いことである。
そして消火後のストーブ燃焼部は実に美しい焼け具合である。私はいつもテーブルに置き眺めて楽しんでいる。

モデル#9から綿々と引き継がれてきた無骨でいかにもエクスペディションを感じさせるこのデザインも2005年頃からXGK-EXという製品にモデルチェンジしてしまい、もはや手に入れることはできない過去の物となってしまった。
五徳や脚が安定して大きな鍋が載せられるテンレスだかアルミだかを使用した丈夫な形状に変わり、これに伴い円柱状のボディーもオムスビ型になったような記事や写真をネットでも見たが、もはやその姿はXGKではない別物だった。

機能の充実という意味では良いモデルチェンジなのかもしれないが、もともと「一人分の水、お湯を雪から一刻も早く作るための道具」である。大きい鍋が載る必要があるのか。
スポーツカーなのにゴルフバックが二つ載ることがアピールポイントになってしまうようなものである。
私のように単一機能に特化した製品を今の時代に望むことのほうが無理なのか。いずれにせよXGKの歴史がここで一区切りされてしまう感が否めないのは事実である。


2013年2月7日木曜日

MSRのアウトドアストーブ




1990年代初頭に購入したMSR(Mountain Safety Research)のポンプ加圧式タンク分離型ガソリンストーブはその機能美溢れる造形でいつ見ても私を飽きさせない。
そんなストーブを久しぶりにメンテナンスしたついでに撮影してみた。実物を直に見て触って使用するのも当然良いのだが写真に納まるとまた別の格好良さが感じられる。ブームやデザイン優先で作られた物、ギミックだらけの物とは確実に一線を画す「必然」から生まれた物だけが持つ美しさがそこにはある。

左奥がWhisper Lite600という機種でバーナー部分を含め最も一般的なデザインのモデルである。
数層の薄いステンレスプレートからなる火口はその大きめな直径の恩恵で五徳に載せたコッヘル等の底部に広く炎が当たるため水を沸騰させるのに要する時間はこの三機種の中で最も早い。
また、炎がその火口の構造上比較的横方向に放射されるため燃料を気化させるジェネレータ(火口の直近を通っている燃料を加熱するためのアール状の導管)を低い位置に設置することが可能となり、そのおかげで五徳も低くでき鍋底と炎の距離が近くなった。これらと風防の相乗効果が早い沸騰を可能にしている。また燃焼音も比較的静かでファミリーキャンプとは言わないがごく普通のキャンプやツーリングに持参するならこれが一番のような気がする。
振ると内蔵された針が上下してジェットの目詰まりを除去してくれるセルフクリーニング機構を備えており、燃料はホワイトガソリン、灯油、無鉛ガソリン等が使用できるマルチ・フューエルタイプである。

次に中ほどの二つ。MSRの中で最も「エクスペディション」な香りが漂う、私が愛してやまないXGKⅡで、手前のゴールドボディのモデルがオリジナルで後のブラックボディの物がマイナーチェンジ機種である。
マイナーチェンジ前のモデルは五徳がステンレス線をただ直角に曲げただけのシンプルなもの。4本がそれぞれ別々に動き、その角度で載せる物の大きさに合わせるタイプ。収納時も内側にか回転させることによりコンパクトに収まる。先に述べたセルフ・クリーニングは搭載されていない。燃料はマルチ・フューエルタイプである。
マイナーチェンジ後のモデルは五徳が固定式のクロスタイプに変わり大きいものから小さいものまで簡単に載せられるようになり、収納時は抜き取る方式となった。
セルフ・クリーニング機構が搭載され、勿論マルチ・フューエルタイプである。

さてなぜこのモデルが一番好きかというと、「これ以上そぎ落としようがないほどまでに徹底的に機能最優先で作られている。そしてそのシルエットから醸しだされる凄み」で、このストーブを使いたいが為にフィールドに出かけると言っても過言ではない。
バーナーカップ(火口)の底にジェットが取り付けられているため真上に上がった炎をフレームスプレッダー(バーナーカップにかぶっている四つ足の付いたプレート)で四方向に拡散している。
Whisper Liteと比べると炎は高い位置に放射されるためジェネレーターのアールは必然的に大きくなっている。上の写真をみるとその大きさの違いが分かる。これがエンジンの「タコ足」を連想させて私的にはなかなか格好良いのだが、これによりおのずと五徳と火口の距離が遠くなり水の沸騰時間はWhisper Liteに軍配が上がることとなる。
しかしいかにも壊れなさそうなその面構えは不敵でその燃焼音も強烈でまさに「エンジンがかかっている」ようである。こちらも当然マルチ・フューエルタイプである。

右側が当時画期的な機能を搭載して話題になったDragon Fly.。
従来のMSRポンプ加圧式ガソリンストーブは「トロ火」が苦手でであった、と言うよりはできなかった。それが可能になったのがこのモデルで何が変わったのかというと、今まではポンプ側にしか付いていなかった燃料コントロールバルブがバーナー本体側にも付いたということである。
これにより大まかな火力の調整をポンプ側で行い、微妙な調整はバーナー直近のノブで行なうという使い方ができるようになった。これで煮込み料理も可能となった訳だが「雪や氷から一刻も早く水やお湯を作ることが最重要項目」というエクスペディション臭さは若干希薄になった。
無骨にアールを描くジェネレーターもなくなりボディもフィンが入ったアルミの引抜き材に底板を付けた物で全体的にスマートな印象となった。
五徳は大型の鍋も載せられる可動収納タイプとなり使用範囲は広がった。複数人数のキャンプでも不自由することはないであろう。このモデルは単独で登頂を目指すクライマーが使用するというよりは、ベースキャンプなどで使用するほうが向いているように思われる。バーナーカップ本体はXGKⅡと同じ物のようなので、その燃焼音は同様強烈である。
当然ながらセルフ・クリーニング機構付きのマルチ・フューエルタイプである。
足の部分に取り付けてある軽め穴が開いたプレートはトリリウム・ストーブ・ベースといい雪や砂にストーブが潜ってしまうのを防いだり、岩の上での使用時にストーブを安定させるための物で全機種に取り付けが可能だ。

以上簡単にそれぞれの機種の特徴を記したが、普段ガスタイプのストーブを使用している人からすると操作手順、メンテナンスを含め取扱いには十分な知識と練習が必要だ。
また、タンク分離型のストーブはコールマンなどの一体モデルと異なり接合部やポンプ本体に多くのOリングが使用されている。定期的にこれらのチェック、メンテナンスを行なわないと加圧された燃料が圧力で漏れ出し発火して思わぬ事故を起こしかねない。
また、プレヒートという余熱時はストーブが火ダルマ状態になるので枯葉や芝生の上では使用できない。(もともとが雪、岩、砂の上で使用することを前提として作られたモデルであろう)
しかし、使いこなせば家庭のガステーブルと変わりないガスストーブでは得られない満足感と愛着が湧いてくるのもこれらポンプ加圧式タンク分離型ガソリンストーブなのである。

次回は実際の着火手順でストーブに火を入れてみたいと思う。


2013年2月6日水曜日

MILITARY WATCH に惹かれて


今日は朝から雨交じりの雪ガちらつき愛犬と遊びにも行けず一日家の中で過ごしていた。
そんな時、ふと20年ほど前に購入したミリタリーウォッチのことが頭をよぎり久しぶりに眺めてみた。
私は軍物がずっと好きでその当時は家内を連れ立って折を見てはミリタリー系の品を扱うショップを巡っておりその時に出会ったのがこれら三種の腕時計である。
二つはハナエ・モリ・ビルの地下にあった「SOUL TRIP」で一つは渋谷の「BEAMS」で入手した。

左はジャガー・ルクルト製のイギリス軍の物でスモール・セカンド付きモデル。文字盤と裏蓋に軍の官給品を示す矢じりマーク「ブロードアロー」がそして裏蓋には1940年代初頭に軍で制定された規格「W.W.W」(Wrist Watch Waterproof)の刻印が誇らしげなモデルである。

真中はエルジン製のアメリカ軍の物。恐らくこれがこの三種の中で最も古いと思われる。通常文字盤に標記される「ELGIN」の文字は軍官給品のため黒く塗りつぶされている。裏蓋には「U.S.」と意味は不明であるが「1917-H」の刻印がある。まさか1917年採用モデルとは思えないが。秒針はセンター・セカンドタイプでダイアルはオリジナルのままであるが、長針、短針、秒針は色のみリダンされている。目盛の外周部にまでとどく長い秒針が格好良いモデルである。
リュウズは手袋をしたままでも取り扱いやすい大型の物が採用されている。

右は皆さんも良くご存知、ミリタリーウォッチの定番ハミルトン製。通称「HACK」と言われるモデルである。リュウズを引くと秒針が止まりより正確な時刻合わせができるというもの。今では当たり前すぎる機能であるが開発された当時はそれが商品名になってしまうほどであることから相当画期的な機能であったと想像される。
文字盤には放射性同位体トリチウムが夜光性塗料として使用されていることを示す「H3」の文字とお馴染みの放射性物質を示すマークが入れられている。
裏蓋には「WATCH . WRIST . GENERAL PURPOSE」「MIL-W-46374B」「HAMILTON」と良く見かける一般的な刻印がある。ちなみに1986年のモデルである。
デジタル時計を含むクォーツと機械式時計の端境期のモデルと思われる。

このように表示されている文字を眺めているだけでも楽しいのがミリタリーウォッチの魅力で、ペルー空軍に採用された「ROLEX DAYTONA」などの特殊なモデルを除き、大量生産されたこれらのモデルなら三万円台程度で入手できる。古い時計ではあるが構造も一般的な機械式であるため、近所の「時計屋さんの親爺」がいる店で十分修理が可能だ。
Gショックも良いが、モデルガンの時代考証にあった時代の腕時計を身につけグリップを握ってみるのもまた一興ではないか。

2013年2月1日金曜日

LED LENSER - LEDフラッシュライト


LEDが一般的になってからフラッシュライトの世界も大きく変わった。

それまでは高級フラッシュライトの代名詞だったマグライト、シュアファイア、スコーピオン等々、その多くが一般的な店では入手しづらく予備球を手に入れるにも手間がかかった。
特にシュアファイアは、輝度を稼ぐためにキセノン球を使用していたためその寿命は短く、短時間で超高温になってしまうため連続点灯時間はわずか20分、電源はリチウム電池の2CR3であった。
元々が銃の先端に取り付けるウェポンライトや敵を幻惑するための超高輝度のタクティカルライトとして使用するフラッシュライトなので長時間点灯の必要はないのであろう。
それに比べるとマグライトは一般的で高品質の「懐中電灯」の趣である。高品質なエアクラフトアルミのボディー、要所要所にはOリングが入っており防水性も完璧であった。海底に長時間沈んでいたマグライトが問題なく点灯したという逸話も残っているほどだ。
先端を回転させると照射範囲が変えられるズーム機能、またその先端を取り外すと球がむき出しとなりテントの中などでキャンドル的にも使用できるなど実用面でも多機能で、また電池のサイズ、個数によるバリエーションが多いのも特徴である。球は小型の機種は極小のハロゲン球を用い高輝度を実現しているが、シュアファイアのキセノン球ほどではないがやはりどこでも手に入るという球ではなかった。
そんな時代から15年程たった現在、フラッシュライトはLEDという新しい光源を手に入れ大幅な進歩を遂げた。「球切れがない」「消費電力が少ない=普通の小型電池で使える」などなど。「非常に明るいフラッシュライト」がマニアックなジャンルの物からごく一般的な人達が使う「普通の物」に移行した。光源となるLEDさえ手に入れば特殊な技術を持たないメーカーでも一定水準以上の製品が簡単に作れるようになったと言う訳である。

そしてこのLED  LENSER(レッドレンザー)のフラッシュライト。
ちょっとしたホームセンターで簡単にしかも一万円を切る金額で入手できるのである。強靭なアルミボディー、最大照度200ルーメン、写真では分かりづらいかもしれないが特殊なレンズ形状でワイドからスポットまでムラのない配光、それでいれ電源は単四4本、以前なら完全に「モノマガジン」の世界である。
特に「ワイド側におけるムラのない配光」は重要なポイントで、マグライトは照射範囲はかなり広いものの、明るいところと暗いところがリング状に発生してしまう。
それに比べLED LENSERは広範囲な照射にも関わらずその範囲内ほぼ全てが白い光に満たされる。これは暗闇で作業する際には非常に重要なことで、恐らくその特殊な形状をしたレンズの恩恵であろう。
その照射範囲と明るさは非常に頼もしく、私は愛犬の夜の散歩用に購入したがそれまでライトなしでも何も感じなかったものが一度ここれを持って出かけてしまうと、二度とライトなしでは歩けなくなるくらいの重宝度だ。

人間は闇の中で最も不安を感じるという。地震などの自然災害であたりが真っ暗闇に包まれた時、高性能なフラッシュライトはきっと不安を和らげてくれる最大のイクイップメントになってくれるであろう。

※写真は左がMINI-MAGLITE、右がLED LENSER P7