2013年1月8日火曜日

『タクシードライバー」のLD



映像ソフトの収集には興味がなかった私だがこの映画だけはためらうことなく手許に置き何十回となく観た。
1976年作品、ロバート・デ・ニーロ主演の「タクシー・ドライバー」
今となっては再生もできないレーザーディスクであるが、ジャケット写真からは今も最初に観た時の衝撃が心を揺さぶる。こうして見た時、レコードと同じ30㎝というサイズのジャケットはやはりその存在感が絶大で今日のDVDやCDのジャケットは遠く足元にも及ばない感じだ。

「ロバート・デ・ニーロ扮するトラヴィス・ビックルは心に傷を持ったベトナム帰還兵、ニューヨークのタクシードライバーだ。彼が戦地で見たすさまじい暴力の世界は、彼を孤独な一匹狼に変えてしまった。汚れきった都会、通じない一人の女への想い。それらが入り混じった日々のフラストレーションと、14才の売春婦との出会いが、一人のタクシー・ドライバーをある使命感に支えられた過激な行動へとかり立てる。
この映画のクライマックスは映画史上、最も力強く、心深くしみ入る場面の連続である。」
(ライナーより抜粋)

これらのストーリーがバーナード・ハーマンの印象的な音楽をバックに観る者を一瞬たりとも飽きさせずに展開されてゆく。まさに70年代アメリカを鋭く切り取った名作だ。

また別の視点から観ると、「オタク」にもたまらない作品でもある。トラヴィスが身に付けている衣装やサングラス等の小物類、所々に登場する拳銃類、いつも履いているブーツのメンテナンスシーンなど、目をこらして観ていると「おっ、これは」の連続である。
そんな私も実物のタンカージャケットが欲しくてあちらこちらを探し回り、良き時代の渋谷のバックドロップでお客さんからの委託品を手に入れたことが想い出される。

今もこうやってジャケットを眺めていると、70年代という時代は良くも悪くも全てがが大きく揺さぶられていた時代だったんだなという思いがしてならない。


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