2012年8月30日木曜日

あたり前のガラード301


ジャズ好きにはあまりにもあたり前すぎるガラード301である。
しかしこれでなくてはダメである。
トーレンスでは音が美しすぎる。テクニクスでは音がほぐれてくれない。マイクロも同様。EMTはフォノイコライザーが全てを牛耳っているように聴こえる。
そんな中でガラード301は重箱の隅をつつくような女々しさはなく、ジャズの美味しいところを過不足なく聴かせてくれる私にとってはなくてはならない存在である。

ハンマートーンのボディーやターンテーブルの外周にストロボが刻ざまれていないタイプなど様々なバリエーションがある本機であるが私が好きなのは恐らく最も流通量が多いであろう写真のモデルである。繊細さと武骨さが同居したこのデザインがなんとも良い。

現在、我家はオーディオ的に興味がなくなったCDプレーヤー(CDソフトも)を処分してしまいレコードとPCが主音源となっているが、この2種類の音源が上手く同居している状態である。
今まではどちらかというとアナログ至上主義であったがPC環境を整えハイレゾ音源等を聴き始めるとアナログにも出せない粒立ち、音の広がりの再現などが分かりだし結構はまっている。音が中心にガツッと集中する感じのレコードと日々の気分によって聴き分けるのも楽しみの一つである。
今日はターンテーブルにレッド・ガーランドでも乗せようか。




2012年8月20日月曜日

命を支えるナイフ


今更ながらではあるがスイスアーミーナイフ(十徳ナイフ)は非常に役に立つナイフである。特に自然災害が多発している今日1人に一本は必需のような気さえする。
ナイフは知恵の使い方次第で無数の使用方法がある。切る、こじる、ネジを回すなど小手先のことから、斜面からはい上がる時に木の根っ子や地面にナイフを突き刺し体を支えるなどの直接生命にかかわる状況にも頼もしいパートナーとなってくれるはずである。

そんなアーミーナイフであるがあまりにもブレードの種類がつきすぎたものはかえって使い勝手が悪いし実戦的でない。
私がいろいろ使った中で使い易いのはナイフ、栓抜き、缶切り(栓抜きと缶切りの先端はそれぞれ大と小のマイナスドライバーを兼ねている。+ネジはマイナスドライバーでも締めたり緩めたりできるのでこれで兼用できる)程度がついているもので、あとできればハサミがついていれば機能はこれで充分である。このくらいのブレード数だとグリップの厚みも丁度良く実際ナイフとして使用した時も力も入り、細かい作業もしやすい。

そんな中でのお気に入りは「ソルジャー」というモデルである。まず数ある種類の中でこのモデルはグリップ部分がアルミ製で深いローレット加工がしてり、滑りにくいし何といっても丈夫で、緊急時にハンマー代わりに尻の部分で物を叩いてもへっちゃらである。
私はキャンプなど泊まり込みのアウトドアでもナイフはこの一本でとにかく役に立つ奴である。余談ではあるがこの「ソルジャー」戦地で使用する際、ブレードに光が反射して敵に発見されないよう他のモデルのようなポリッシュ加工は施されていない。

明日にでも大災害が起きるかもしれない今の日本。ナイフを本当に使いこなす時が来たのかもしれない。



2012年8月14日火曜日

ミリタリーコンパス


確か昔、父親が沖縄に出張に行った時の土産だと思う米軍のミリタリーコンパス。
1962-11の刻印があるのでベトナム戦争当時の物と思われる。

私は小さい頃からミリタリー物が好きで父親と一緒によくアメ横の中田商店などに出かけた。その頃はベトナム戦争がまだ続いていたので、米軍からの放出品(その頃は払下げ品と言っていた)が今で言うミリタリーショップは言うに及ばず、ありとあらゆる場所で売られていた。
1975年に戦争が終結した後も10年間以上このような状況が続き,新宿は紀伊国屋書店の裏路地で露天商まで出ていたくらいである。
そんなベトナム戦争も遠い日のこととなった時に貰ったのがこのコンパスである。確か何点かあったうち一番使い込まれたものを買ってきたと言っていた覚えがある。今はもう光らなくなってしまったが、コンパスの文字盤には大量の夜光性物質(恐らくトリチウム)が塗られており夜間の発光時間及び視覚性は相当のものであったはずで、放射性物質が厳しく規制され一定時間しか発光しない蓄光塗料を代用している現在の同型のアウトドア用コンパスとは一線を画す部分である。裏面には例の放射線マークが大きく刻印されている。きっと当時M16A1アサルトライフルと共にジャングルの中の米兵達の生命線を握っていたのであろう。
銃火器を含め戦場から生まれてきた物達には、それがどんな小物やパーツであろうと民生品が足元にも及ばない凄みや存在感,信頼性が感じられる。
私は戦争そのものを肯定しはしないが、戦争というその環境が生み出した技術やメカニズムは大いに肯定したい。



2012年8月7日火曜日

アル・マー/シリアタック


夏になるとアウトドアに接する機会も増えるため、休みの日などはそれらに関連する小物達を物色しメンテナンスにいそしむ日も多くなる。

今日はアル・マーのナイフである。このナイフはグリーン・ベレーに所属していた中国系アメリカ人アルフレッド・クラーク・マーが軍の依頼により開発したナイフとされている。グリップ先端のダブルヒルト部分とレザーケースには「抑圧からの解放」を意味する文字が刻まれたグリーン・ベレーの紋章が刻印されている。
440Cの高硬度ブレード、ハンドル部分はグリーン・マイカルタで過酷な使用にも耐える。
そして何よりこのナイフが岐阜県関市はG・サカイ製のmaid in japanであるということ。
(サカイは一時,ガーバーのブレードも製造していた)
さすが日本刀で築かれた日本の刃物技術は特殊部隊の厳しい要求も難なくクリアしてしまうようである。そういえばU.Sマリーンで使用されていたカーショーのナイフのブレードは貝印製でこれもまたmaid in japanである。

しかしこの様に素晴らしい製品達も様々な殺傷事件に使用される可能性が高いとされ序々に所有や携行が難しい時代になってきている。
既に両刃の剣状のものは55mm未満の物しか携行はおろか所有自体が禁止されてしまった。
剣状のナイフにはガーバー・マークⅡなど見た目にも美しいモデルが多数あったので非常に残念でならない。
一部の心もとない人の行動が趣味としてのナイフの世界を極端に狭めてしまっている。
人類が太古の昔から親しんできた「刃物」。その実用性と造形美である時から趣味の世界に入り込んできた様々なナイフ達。私達はこの趣味が長く続けられるよう理性を持ってナイフに接してゆかなければならない。
暑い夏の一日、アル・マーを眺めながらの思いである。