2012年7月9日月曜日

U.S.NAVY Type G-1



先日クローゼットの整理をしている時に懐かしいジャケットを発見した。写真にあるホースハイド製アメリカ海軍のG-1である。
これはレプリカやデザイナーズ物とかではなく、30年程前に入手した第二次大戦中に使用されていたれっきとした「本物」である。当時は都内でビンテージ物の古着とかを扱っている、ちょっと気の利いた店には一着や二着このような「本物」のフライトジャケットが置いてあったものだ。
非売品も結構あったが、話しのなりゆきによっては譲ってもらえることもあった。

ダグラス SBD ドーントレス急降下爆撃機やグラマン ヘルキャットのパイロットが身に付け大空を飛び回っていたであろうG-1は第二次大戦まではU.S.NAVYを示す印が襟の裏側に記されている。ボアのついた襟を立てると、ちょうど後の首筋の辺りに「U.S.N」または「U.S」の文字がペイントされている。また、裾と袖口のジャージも上側と下側が二段の異なった編み方のとなっている。
これに対し第二次大戦以降、朝鮮戦争くらいの年代になるとフロントファスナーを開くと見える風除けのフラップの下部に「U.S.N」の文字がパンチングされているタイプとなる。ジャージの編み方も一般的な物となっている。現在レプリカとして出ているものは、大体が朝鮮戦争以降のモデルである。

当時のフライトジャケットはサイズが小さい物が多い。写真のものも日本のMとLの中間位のサイズで体のそう大きくない私が着ても小さいくらいである。
それは当時のフライヤー(パイロット)は身体の小さい者が選ばれていたということである。狭い戦闘機のコクピット、航続距離(燃料消費量)、運動性能を考えても搭乗員はできるだけ小柄なほうが良いわけである。
大きいサイズのジャケットは主に地上勤務のスタッフ用だったようである。したがって小さいサイズの物のほうが当時実際にフライヤーが袖を通し、大空を飛びまわっていた可能性が高い。そしてこれこそが本当の本物といえる。

こんなことを1時間も2時間も話しながら手に入れたこのG-1は私自身のフライトジャケットブーム真っただ中時代の懐かしい一品である。




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