2012年5月31日木曜日

酒とバラの日々


我家のバラが見頃を迎えている。
ピエール・ドゥ・ロンサールという名のバラで香りは少ないものの、その花びらは幾重にも重なり素晴らしい造形を見せている。
私は妻のガーデニングの手伝いをする程度で、これといった知識もないが、このバラのただものではない佇まいは、知識などなくても誰が見ても直感的に「これは」と感じるものがあるだろう。

この何輪かを摘み取り部屋に飾ってあるのだが、それを眺めていて頭に浮かんだのが「酒とバラの日々」である。ジャズのスタンダード曲でオスカー・ピーターソンをはじめ、さまざまなミュージシャンが名演を残している。
そんな中で私がとりわけ好きなのがレッド・ガーランドのMPS盤「THE QUOTA」A面の2曲目の演奏。
我家のオーディオ・システムの調子を見る上でのバロメータともなっている1曲である。

「酒とバラの日々」 これはいったいどの様な生活なのか。手許には酒とバラさえあれば、あとはもう何もいらないという究極の選択か。昔、ポール・マッカートニーが「リンダ(亡くなった奥様)とマーティン(ギター)が傍にあれば(いれば)、あとは何もいらない」といっていたことを想い出す。
名声を含め、全てのものが手に入ってしまった人間の思いなのか。
それとも、酒とバラに囲まれたゴージャスな生活なのか。美しいバラを見ながらこんな下世話なことを考えてしまう。

庭のバラは今日も陽光を浴び大輪の花を咲かせている。

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